郵政民営化法案が参議院で否決されてことを受け行なわれた解散総選挙(衆議院議員選挙)は、8月30日公示され、9月11日に投票が行なわれた。
郵政民営化など小泉改革の継続を訴える連立与党側では、自民党が296議席、公明党が31議席を獲得し、定数の3分の2を超える歴史的圧勝を飾った。郵政民営化法案に反対した民主党は、首都圏が壊滅状態に陥るなど大きく議席を失い113議席にとどまった。二大政党の間で埋没が予想された共産党は9議席、社民党は7議席と概ね現状を維持した。郵政民営化反対グループでは、国民新党が4議席、新党日本が1議席、自民系無所属が14議席を獲得するにとどまった。北海道では、新党大地が1議席を獲得した。
圧勝した自民党では、来年9月までとされている小泉総裁の任期を延長するべきとの動きが出ている。再来年の夏には参院選が予定されており、参院選での小泉効果を期待してのものと報道されている。小泉首相は任期延長に否定的見解を示し、後継者に後事を託したいとの考えを示している。
敗北した民主党は岡田代表が引責辞任。ベテランの菅氏と、若手の前原氏とで代表選が争われ、前原氏が新たな代表に選出された。巨大与党に対して、どう存在感をアピールするかが問われている。労組との関係を整理し、国民政党に脱皮できるかが党浮沈のポイントとなると見られる。
「無風」一転「注目区」
地元東京第18区(小金井市・武蔵野市・府中市)は、小選挙区制導入以降の3回の総選挙で菅直人氏が圧勝を続けている民主党の金城湯池。このため、自民党の鳩山邦夫氏が突如として福岡6区に転出し、「無風」が予想された。しかし、小泉総理から出馬を要請された土屋正忠・武蔵野市長が出馬を表明し、一転して注目区に様変わりした。
府中市の野口忠直市長は、菅氏と土屋氏の双方に推薦を与えたが、小金井市の稲葉孝彦市長は全面的に土屋氏を支援した。
土屋氏出馬の報に、海外からメッセージを寄せ、選挙戦でも街頭演説を繰り広げた。
選挙戦序盤では、武蔵野市以外では知名度がなく、また比例上位で当選が確実な土屋氏が不利との見方が支配的だったが、世論調査で「接線」との結果が伝わり、菅氏陣営に衝撃が走った。
深夜にもつれ込んだ開票作業の結果、得票は以下の通りとなった。
【東京18区全体/()内は小金井市での得票】
| 当 |
菅 直人 |
民前 |
|
|
12万6716票 |
|
|
(2万9062票) |
| 比当 |
土屋正忠 |
自新 |
|
|
11万8879票 |
|
|
(2万6807票) |
|
宮本 徹 |
共新 |
|
|
2万1542票 |
|
|
(5321票) |
【比例区東京/()内は小金井市での得票】
| 自民党 |
266万5417票 |
|
(2万3836票) |
| 民主党 |
196万2225票 |
|
(2万1269票) |
| 共産党 |
58万6017票 |
|
(5542票) |
| 公明党 |
82万0126票 |
|
(4807票) |
| 社民党 |
30万0782票 |
|
(3406票) |
| 新党日本 |
29万0027票 |
|
(2404票) |
代理戦争の拡大も
武蔵野市の都議選などを舞台に激しい代理戦争を繰り返してきた菅・土屋両氏が、そろって当選するという結果となった総選挙。
関係者は、来月の武蔵野市長選、1年半後の小金井市長選などに代理戦争が拡大するのではないかと分析する。
稲葉市長は、先の都議選でも、今回の衆院選でも、全面的に自民党候補の応援を行なった。一方、市議会では民主党4市議の内2市議が与党的立場をとることで、かろうじて過半数が維持されている。
民主党が自公市政への協力を続けるのか、市長選への独自候補擁立を模索するのかが小金井政局の当面の焦点となろう。
公開討論会も盛況
衆院選公示に先立つ8月27日、小金井市公会堂で、衆院選立候補予定者公開討論会が開催された。小金井青年会議所(井上雄一理事長)など3市の青年会議所が開催したもの。
有権者の関心は極めて高く、500人を超える聴衆が3人の予定候補の政策に耳を傾けた。