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(2005年4月25日号記事)
市議選 形勢逆転、与党13野党11

市長、地権者と直接対決へ
自民復調、民主は得票大幅減
公明1増、共産は現状維持
ネット1減、社民は議席失う

 3月27日、小金井市議会議員選挙が投開票された。投票率は47.23%と、前回を下回った。稲葉市長が応援した15人の与党系候補は、社民党現職と無所属新人の2名が落選したものの過半数ぎりぎりの13議席を獲得。一方、野党系は現職3人が落選し、選挙前13議席から2議席後退の11議席にとどまった。与党多数の議会になったことから、最大の争点になった武蔵小金井駅南口再開発予算は、4月19日に開催された臨時市議会で可決された。予算が通過したことから、今後は、稲葉市長及び都市再生機構と現計画に異論を持つ地権者(約80名)との直接対決が始まる見通しとなった。

 稲葉市長とともに「一○○年の街づくり」を掲げた与党系候補者は全部で15名立候補した。内訳は、自民4(中根・遠藤百・露口・高木)公明4(鈴木・和田・紀・宮下)民主2(小川・村山)社民1(武井)無所属4(篠原・五十嵐・伊藤・野口)。この内、社民党現職の武井氏と無所属新人の野口氏を除く13氏が当選した。
 市長の応援を受けない候補者は、自民系を含めて全部で19名立候補した。内訳は、共産4(森戸・板倉・関根・水上)民主1(斉藤)市民の党2(青木・野見山)生活者ネット2(小山・藤村)無所属10(渡辺・漢人・若竹・稲垣・宮崎・横山・佐藤・中村・遠藤圭・石黒)。この内、生活者ネットの藤村、無所属の若竹・稲垣の3現職と、元職(いずれも自民系)の横山・佐藤、新人の中村・遠藤圭・石黒の8氏が落選。当選は11名にとどまった。
 このため、与党系13名、野党系11名となり、与党多数の議会構成となった。

再開発問題、各候補の主張
 最大の争点となったのは、武蔵小金井駅南口再開発を現計画(市長案)のまま進めるのか、計画を見直すのか。
 与党系の15候補は、告示前に配布された共同印刷物に「一○○年の街づくり」との統一スローガンを掲げ、現計画の推進を訴えた。
 与党系以外の候補者の主張は、共産党が「大型開発をやめる」「駅前広場を整備」「公会堂は現用地で建て替え」、市民の党が「JR高架下を活用すれば再開発の必要なし」、生活者ネットが「大型開発優先から環境・福祉優先へ」、渡辺・若竹・稲垣・佐藤の各氏が「南口再開発には賛成」「駅前一等地文化ホールと超高層ビルは見直しを」、漢人氏が「超高層ビルの再開発は見直しを」、横山氏は「現計画を推進」「コストダウンを」、遠藤圭氏が「駅前再開発の見直し」、中村氏が「対立ではなく対話を」、石黒氏が「街並みと調和した再開発を推進」だった。選挙公報では、民主党公認の斉藤氏と同党推薦の宮崎氏は現計画への賛否に触れなかった。
 現計画推進を主張した候補者の得票合計は、与党系15候補と横山氏の合計、2万2725票。現計画見直しなどを掲げたその他の候補者18名の得票合計は、1万8621票。その差4104票と、まさに市民世論を二分した格好となった。

再開発は進むのか?
 与党が過半数を制したものの武蔵小金井駅南口再開発が現計画通りに進むのかについては、楽観論と悲観論が交錯する。
 稲葉市長は、市議選の結果を受けて「これで、もりもり仕事ができる。有権者が再開発にGOを出した」とコメントした。与党系市議も「街づくりが市民に認められた」と安堵の表情のぞかせた。
 一方、野党系市議は「予算が通過しても再開発は動かないことが証明される」「再開発が動かない場合、2年後の市長選に稲葉氏は立候補できなくなるのでは」とコメントした。
 稲葉市長や与党系市議は、再開発が進まない理由を野党多数の議会にあると主張してきた。野党系は、現計画のまま強行しようとしても地権者の反発で再開発は動かなくなると主張してきた。どちらの主張が正しかったのかは、予算が議会を通過したことから、ここ1年内外で判明することになる。
 再開発が着工されれば、2年後の市長選は現職稲葉氏にとって有利な戦い。一方、地権者との関係が泥沼化し着工できなければ、市長交代による局面打開の動きが加速すると見られる。

トップ当選は自民・露口氏

 毎回注目されるトップ当選の座は、露口哲治氏(自民)が1867票で射止めた。2位の青木ひかる氏(市民の党)を25票差で振り切っての栄冠。
 前回市議選のトップ当選得票は3079票だった。トップ当選が2000票未満で出るのは、昭和50年の市議選以来で、口の悪い市民からは「今回の市議選は、どんぐりの背比べ・団子レースだった」との評も出ている。

社民・武井氏、3票差で涙

 当選6回のベテランで、稲葉与党の中心人物と目される社民党の武井正明氏は、連合及び自治労からの支援を受けたが、3票差の落選となった。
 与党多数の議会になれば、間違いなく議長職に就任すると見られていた。
 武井氏の落選により、旧社会党時代から連綿と議席をつなげてきた社民党は、最後の議席を失うことになった。

中根氏・遠藤氏返り咲き

 元職からは、中根三枝氏(自民)遠藤百合子氏(自民)の2氏が返り咲いた。
 中根氏は、平成元年から3期連続当選し、前回市議選で次点で落選していた。
 遠藤氏は、平成11年の市議補選において民主党推薦で初当選。前回市議選も民主党推薦で立候補したが落選した。今回は、自民党公認で立候補し当選を果たした。

都議選への影響は?

 市議選の結果は、都議選(小金井市選挙区/定数1)にも影響を与えそうだ。
 3期連続で当選した藤川隆則氏(無所属)が引退することから、新人同士の熾烈な争いが予想される。過去3回の市長選で、毎回稲葉氏の対立候補を支援してきた藤川氏は、現時点で後継指名を行なっていない。
 共産党は岩永とおる氏を、民主党は西岡真一郎氏を各々公認候補として発表している。
 自民公明が勝利した市議選を受けて、勢いづく両党が共同で候補者を出すことが確実視される。自民党が議席を獲得すれば16年ぶりの失地回復ということになる。
 なお、西岡氏が昨年の市長選で稲葉市長の選対事務局長を務め、都議選出馬決意文でも稲葉市長支援の姿勢を示していることから、現再開発計画の見直しを求める民主党支持層・藤川都議支持層や反稲葉派の保守系市民が連携して「無党派候補」擁立を模索する動きもある。
 仮に4人が立候補した場合、都議選は、「自公」対「民主」対「共産」対「無党派」という四つ巴の構図になると見られる。
 隣市では野党結集傾向
 この数カ月、小金井市と市境を接する西東京市と小平市の市長選では、民主党都議出身の野党共同新人候補(民主党・共産党・社民党・生活者ネットが支援)が自公推薦の現職を破って相次いで当選を果たしている。小金井の都議選や2年後の市長選にどのような影響を与えるか注目される。

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